未来医療を創るレギュラトリーサイエンス
主な経歴 1997 年 早稲田大学理工学部機械工学科卒業 2004~2007年 Harvard Medical School、Brigham and Women’s Hospital, Research Scientist、 2018年~綜合機械工学科教授、生命理工学専攻主任、厚生労働省再生医療等製品安全対策部会員他
医療レギュラトリーサイエンス
先進的医療技術を迅速かつ安全に、かつ適正な開発費で患者さんに届け継続的に効果を向上させるため「医療レギュラトリーサイエンス」という領域が注目されている。(中略)早稲田大学では補助人工心臓に代表される人工臓器の開発研究、冠動脈ステント等これまでにない患者を模した試験システムを先駆けていた事もありレギュラトリーサイエンスの必要性を早期に認識、2010年4月東京女子医科大学とレギュラトリーサイエンスに関する共同大学院を設立した。早稲田大学では理工学術院先進理工学研究科に共同先端生命医科学専攻として設置されている。(中略)そこで得た科学的根拠を実学に根差した研究を通じて社会へ発信し医療の発展、社会における課題解決に取り組んでいる。
最前線で活躍している医師、行政官、アカデミア、企業の方々が医療レギュラトリーサイエンスの重要性に触れる
大学院では初年度は毎土曜日に朝9時から16時半まで講義や演習があり、また全教員が集まる研究報告会を毎月実施、そこで研究のフォーカスをブラッシュアップしている(下図)
岩崎教授の研究室では先端的医療機器を患者さんに迅速に届けるための効率的開発、そして臨床現場での安全対策促進するための、これまでにない患者の病態を模した非臨床試験評価システム(臨床ではないため非臨床と呼ぶ)の開発、安全性と有効性に関わる評価基準を作成し行政施策に反映させ社会実装する研究を展開している。(下図)
最先端の医療機器を発明等に基づき開発し患者に使用できるようにするすなわち社会実装するためには技術を良くしていく研究に加え安全性と期待される有効性の科学的・合理的評価が必要である。しかし既存の評価方法では新しい医療技術の評価に限界がありこのまま患者さんに臨床試験を行う場合にリスク予測が困難になる問題に直面する。(中略)
また特に医療機器では医師の治療手法も治療成績向上に重要でありこれまで治療法がなかった患者さんに対する効果的治療法の研究開発に取り組んでいる。(左図)
詳しくは サイエンスをご覧ください。